やっと中学生になりました(成人)

時事ネタで思ったことを素人目線で。

日馬富士による暴行事件と白鵬の発言について。

白鵬が「日馬富士貴ノ岩を土俵に上げてあげたい」的な事言うてましたよね。散々叩かれていましたが、わたしは最初、「そのくらい、やさしい一言やろ、許したれよ」「日本語が堪能とはいえネイティブじゃないんだから、うまく伝えられないときもあるだろう」と思っていた。

ところが、事の経緯が明るみになるにつれ(というか私が知るにつれ)印象は変わっていった。白鵬の発言のエゲツなさが際立つようになった。自分の中で。そのときツイッターで流れてきた「DV夫とDV被害者女性の関係」に例えたツイート。なるほど、わかりやすい。正確な引用は避けるが、このようなものだった。

『愛しているから殴るんだ』というDV夫が日馬富士。『亭主を怒らせるあなたが悪い』というDV夫のトンデモ両親は相撲協会。『社会的地位が高いから許すべき』という親戚はマスコミや日馬富士擁護派。

そんな置き換えだったと思う。ここに白鵬は登場しないが、私は最後の『親戚』に白鵬も含まれるんじゃないかと思う。やっぱり、この件が起きた事で現場にいる誰かが報告すべき案件で、当事者を咎める側に立たなければならないと思う。意図せずとも隠すとか、その場で納めてやり過ごすとか、そういう判断に立つには『地位のある日馬富士を守りたい』という身内感情がなければ立てないだろうと思うからだ。少なくとも『貴ノ岩を守ろう』という気持ちの優先度が低いことは明らか。

なので、冒頭に記した白鵬の発言は、どうも配慮に欠ける。被害者が誰なのかをまるでわかっていない風に聞こえるのだ。極端に例えると、DV夫とDV被害者に対して「膿を出して、元サヤに戻って仲良くやってほしい」と宣言するようなもの。そんな「喧嘩両成敗」みたいな話、ありえないでしょう。

これがわかりづらいなら、家庭ではなく、例えを会社に変えてもいい。

課長(日馬富士)が飲み会で時期エースA君(貴ノ岩)を流血するほどボコボコに殴ったとする。警察沙汰になる。同席していた部長(白鵬)が朝礼で「課長(日馬富士)もA君(貴ノ岩)も、もう一度同じ部署で活躍してほしい」と高らかに宣言する。こんなのブラックすぎるし、社長・役員(理事長・理事)は許しちゃいかんと思いませんか?

そう考えると、やっぱり白鵬の発言やその後の言動って、それくらいインパクトがあると思うのね。事情や怪我の程度を知らない中での発言ならちょっと理解できるのだけど、その場で見ていた白鵬ができる発言じゃない。単に口下手って話じゃないわけですよ。

前の投稿でも書いたのだけど、基本私は反省して処罰を受けた人は、カムバックはアリだと思っているし、日馬富士だって最初はものすごく応援していたわけです。もちろん白鵬もね。ツイッターだってフォローしていたし(本垢で)、応援もしてた。稀勢の里横綱になった時だって、「今こそ簡単に越えられない壁として白鵬頑張れ!」とエールを送っていた。

だからね、白鵬にしても、きちんと報告を上げて、メディアの前でも「私がいながら防ぐことができませんでした。申し訳ない」くらいの姿勢を取れたら、各方面の反応はまったく違うものになっていたんじゃないかな?少なくともわたしは違っていた(影響薄)。日馬富士にはしかるべき処罰が下されるだろうし、引退をして一定のケジメをつけた。しかし、ここに至るまでの経緯を見るとカムバック容認派だった私ですら「もう戻ってこなくていい!」という気持ち。前回も書いたが。

しかし、本当に反省するなら、そして貴ノ岩貴乃花側とのコンセンサスがもし得られるのであれば、まぁ、カムバックもありなのかな、と思う。親方とか、別の道としてね。

白鵬のコメントに批判が集まる中で、「これでも叩かれるのか」と私が当初抱いていたのと同じ感想を書く人がいた。気になったので前述のDVに例えてリプを返したのだが、今の白鵬を応援している人はあまり理解したくないようで「相撲は家庭のような閉じた場所ではない」と頑な。それなら、と「会社に例えても良い」と返すと「家庭と会社はぜんぜん違う、意味がわからない」という。続けて、「言葉の通じない人/言葉の通じない人は消耗する、精神科医はすごい」などと、私を精神科の患者に例えるような文脈で揶揄され、話がそれていった。(その後たっぷり遊ばせてもらったが)

熱烈なファンに「一緒になって叩け」とは言わない。同情するな、とも言わない。正直、全く支持はできないものの同情の気持ちは私にだってある。ただ、それと実際に起きた事件や態度とは別というだけ。白鵬ファンの人たちは、ファンだからこそ「この程度で叩かれてかわいそう」ではなく、本質を捉えた上で「エールと批判(アドバイスでもいい)」を送るべきではないのかな?

今のままなら破滅に向かうし、今のままなら破滅すべきだとも思ってる。変わってほしい、ただそれだけしかない。